自己愛性人格障害との離婚の記録

調停、裁判、2年かけて自己愛性人格障害の夫との離婚までの道のりを綴ります

愛人宅突撃から一夜明けて

2/15

眞子が起きてきた。

 

ごめんね。離婚する事になった。

 

"仕方ない。ただママ…利子はまだ小学生なの。あと1ヶ月、卒業までママ我慢できない?"

 

ごめんね、ママやおじちゃんが思ってた以上で、昨日パパから鍵返して貰った。だからパパはもう帰って来ないの。

 

"子供がいたの?"

 

そんなんじゃないよ。ただ、4年間パパにはもう一つお家があったの。今の眞子にママが話せるのはこのくらい。ごめんね。

 

"眞子はずっと知ってた。2年くらい前にNお姉ちゃん(夫の友人)が話してたの聞いたから。ママとおじちゃんが難しいと思ったのならそれが正しいと思う。今日からママと眞子で利子を守ろう"

 

2年も前に夫の不貞に気付き、それをずっと胸にしまってきて、それだけじゃなく、妹の事を想いやってる…わたし達よりずっと大人だった。

しばらく眞子を抱きしめていた。眞子は泣かなかった。行政書士の先生にお会いした日から"覚悟"していたのだと思う。

 

朝7時になるのを待って次女を友人宅に迎えに行き、2人の娘に離婚をすることになったと話した。次女は泣きじゃくっていた。

 

そして、昨夜の警察官がきた話をした。

今日は学校をお休みして三人で過ごそうと話した。無遅刻無欠席な学校大好きな2人。

こんな事で学校を休ませる事が悔しかったけど、またいつ夫が来るかもわからないし、女も危険だと思い、学校に連絡をした。

 

昨夜の音声をUSBに落として弁護士に届けた。

 

"Yです。入室前までの音声のみ今後不貞を否認した時使用出来そうです。が、優子さん何故貴方が謝るのですか!家庭壊した愛人にっ!まぁ、はっきり不貞は認めてますから良しとします。が、入室後のは使えないです。お兄さんまで…ほんっと兄妹して(笑)"

 

こんな音声って切り取って証拠で出せない様で素人のわたしの勉強不足でした。

こういう場合、サレ妻は愛人に怒り狂うものらしいです、愛人に同情する兄妹だと弁護士は呆れてました。

 

夕方夫の当座の荷物をまとめ、愛人宅の宅配ボックスに入れた。

 

美樹さんへ

昨夜、今村がうちに来ました。チャイムを鳴らし警察を呼び2時間の大騒ぎとなりました。

今村と一緒に居たいと言ったのは美樹さんです。平気で帰ってこれる人間が一番おかしいですけれど、これ以上迷惑を掛けないでください。子供が怯えていたと伝えてください。

父親が居なくなることは当たり前ではないのです。貴方方がしてきた事をよく考えてください。私は子供を守りたいのです。きちんと約束を守り、自宅や子供に近づかないよう、美樹さん貴方がさせてください。

 

子供達と自宅に戻るとポストに手紙があった。

 

"今あるお金が続く限りは昨日のようにネットカフェになると思うけど一度2人で話がしたいから連絡をください!!都合がいいのはわかってるだけど連絡ください!!

眞子が大好き!利子が大好き!ママが大好き!

ママの優しさと一生懸命さに道を踏み外してしまいました"

 

今あるお金?←生活費も渡さず昨夜警察官にわたしが渡した一万円ね。

 

都合がいいとか話がしたいとか、これだけの事してきて、何故まず謝罪ではないのか?

いつもだけど、可愛そうな俺をすぐ演じたがる。この人の被害者面が大嫌い。

 

ママ?わたしここ8年夫から名前を呼ばれたことはない。"ママ"なんて呼ばれたことありません。わたし貴方のママじゃないし。

優しさと一生懸命さに道を踏み外した?またわたしのせい。ほんっと頭の中カチ割って見てみたいくらい自分都合。

 

話がしたいとか、どこに泊まったとか、ほんっとどうでもいい。一万円返せよ。ほんっとくだらない手紙ポストに入れるな。

 

エントランスに夫の自転車があった。

それをみて夫が来ている怖い、お家に入れないと子供達が泣き出した。

とっさにおじいちゃん(義父)に利子が電話をした。娘達、義母があまり得意ではない。

松○一代や海老○泰葉みたいな人。

自分がルール。自分は特別。常に自分が注目の的でないと気が済まない。単純で浅はかな感情表現。演技的で芝居掛かった大袈裟な物言い。自分の思うように他人は動くものだと思い込んでいるような人。

 

おじいちゃんに電話をしたが、これまたおじいちゃんは腑抜け腰抜け。すぐに義母に電話は奪われわたしに電話は渡された。利子はおじいちゃんに助けを求めた事を理解していない。

 

"優子さん、私は貴方の味方よ!眞子ちゃんと利子ちゃんと貴方を私が守ります!浩司は捨てます!

ただよく聞いて!その女の言ってる事、嘘だから!浩司とまず会いなさい。女の嘘わかるから!子供達は浩司が怖くて泣いてるんじゃないの!貴方が浩司と会いたくないのが子供に通じてるの!私が守ってあげるから大丈夫!私がすぐそっちに行ってもいいけど事が大きくなると浩司が後に引けなくなるから、とりあえずご両親には話さず浩司はほっときなさい!私もこの事は知らない事にするから!浩司には言わないから安心して!

貴方は女に騙されてるの!私貴方の性格良く知ってる!一晩寝たら忘れるから、貴方は大丈夫。私が味方だから、大丈夫!"

 

この人何言ってるんだろ。味方?

まず、息子がした事ごめんなさいじゃないの?

自分が行くと後に引けなくなる?

まずはごめんなさいと謝りにくるものでしょ?

女に騙されてる?愛人宅での話聞いてた?

実際以上の対人関係を築いているかのように"味方"だと簡単に言う。"夫は捨てる、貴方の味方"演技的で芝居掛かった大袈裟な言葉には中身がない。

 

義母は来ないと言った。それもことを大きくしたら夫が後に引けなくなるからと言う。夫にも自分は聞いてない事にするから大丈夫だから!と。"離婚"するって事分かってない。

 

すぐに交番に連絡できるように携帯を握りしめ自宅へ向かう。夫の姿はない。子供達に大丈夫だと話、部屋に入る。

 

とにかく疲れた。明日まで学校は休ませよう。仕事も休もう。明日どうするかを考えよう。

 

夜K君という夫の後輩から電話がきた。

"優子さん…なんて言っていいかわからないですけど…今村さんは今僕の家にいます。僕は仕事ですけど。僕は眞子ちゃん利子ちゃんの事一番に考えたいです。優子さんでも今村さんでもなく2人の事を考えてます。それと…今更ですけど…僕あの女との事ずっと知ってました、すいません。今村さんをかばう訳じゃないけど、あの子虚言癖もあり、あんまりまともじゃない子みたいなんで…とりあえず、優子さん…しばらく今村さんは僕の家に置いときます。あの女のとこに二度と行かないと今村さんには約束して貰ってしばらく居てもいいって話してます。優子さん僕が間に入りますから少し話せませんか?今すぐは無理でも…優子さんが落ち着いてから絶対に僕が間に入りますから。とりあえずそんな感じでご報告だけ"

 

夫の不在のクリスマスにサンタさんになり毎年クリスマスプレゼントを娘達に届けてくれる。そんな優しくてわたしも娘達もだいすきなK君。きっと夫以上に思ってくれてる。ただただ申し訳なく思った。

きっと自分が間に入って…どうにかしなければいけないと思ってる。そして夫はK君がどうにかしてくれると思っている事だろう。

 

利子を一番にと思う眞子。眞子と利子を一番にと思ってくださるK君。当事者の夫にはそういった気持ちが欠如していた。と思う。

 

離婚してもわたし達の生活は何も変わらない。そのくらい夫はわたし達の生活にいなかったのだから。